大会長・実行委員長からのご挨拶

大会長・実行委員長からのご挨拶

『消化器検査の未来を見すえて』

第22回日本消化器画像診断情報研究会大阪大会

大会長     柏木 秀樹
湯川研一消化器クリニック



消化管造影検査に携わる放射線技師の環境が変わろうとしております。
NPO法人日本消化器がん検診精度管理評価機構が設立され、各都道府県に指導認定技師を育成し(現在は基準撮影法) 平成23年度より始まる検定の準備を整えています。消化管造影検査の信頼性を取り戻すため動き始めているのが現状です。
厚生省も今年から検診の受診率をあげるためにプロジェクトチームを作り動き始めております。

ここで求められるものは今までは

『進行癌を見落とさない』から『延命効果の高い早期がんの発見』

と技術向上が求められる状況になってきております。

現在、消化管検査は内視鏡の著しい進歩で内視鏡検査の信頼性を高めている半面、造影検査は技術格差が生じ信頼性に欠けているのが現状です。 技術格差を是正し信頼性のもてる造影検査でなければなりません。

この度、日本消化器画像診断情報研究会を主催とする第22回全国大会を来る平成22年3月20日(土曜日)〜21日(日曜日)の2日間、 千里ライフサイエンスセンタービルにて開催する運びとなりました。
消化器画像診断情報に関する専門知識と技術向上に向けて消化管一般、超音波検査、CT検査など最新の情報を研究に携わっている方々が 研究発表を行います。

また特別講演として早期胃がん検診協会所長の馬場 保昌先生、東京都東部地域病院副院長 浜田勉先生、教育講演として 東京都済生会中央病院 金田 智先生、早期胃がん検診協会 吉田 論史先生に講演をお願いいたしております。
世界は北朝鮮の技術がレベルアップしていることに脅威を抱いており、技術向上を認めなければならない状況になってきております。 消化管造影検査とて同じで、消化管撮影に携わる放射線技師の技術向上こそ消化管造影検査の信頼性を取り戻す必要不可欠な条件であります。

大阪大会のタイトルを『消化管撮影の未来を見すえて』としたのも将来、消化管造影検査に携わる放射線技師に求められる早期胃がんの 発見率を高める、そのためには消化管造影検査のレベルアップこそが生き延びる道であります。
研究会、研修会に参加し技術習得に努力されている放射線技師の方々は更なる技術向上をはかり、今まで研修会、研究会に一度も 参加されなかった方々も今からでも遅くはありません。
日本消化器画像診断情報研究会大阪大会に参加して消化管造影検査のレベルアップを図りましょう。

参加をお待ちしております。

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第22回日本消化器画像診断情報研究会大阪大会

実行委員長  久保 次男
大阪がん予防検診センター



」この漢字は皆さんも一度は目にし、響きは耳にしたことがあると思う。意味は技芸に優れること。
すなわち、職人芸に秀でたひと、その域を極めたひと、言い換えると伝統技術文化の継承者であるといえる。

日本には古来から、職人の技術習得には親方に弟子入りをし、親方の側で技術を盗みながら日々鍛錬を重ね、 一人前の職人を育てる方式の独特の文化が存在してきた。
ある分野の職種においては、科学、機械文明が発達した今日にあっても、全くその方式、手法は形を変えずに現存している。

医療の分野においても同様のことがいえる。
中でも、上、下部消化管検査においては、検査技術の習得は一朝一夕にはならず、熟練者の側でひたすら検査技術を見て 盗むことから始める習得手法は、職人技が多く求められる。これはまさに、頭の理解を超えて、見て学ぶ学問、技の伝承学である。
ここにこそ「」が必要である。

では、この技を極め、と呼ばれるためにはどうしたらよいのか、日々熟練者の側で技術を盗み見るだけでよいのか、 いや、決してそう簡単なものではないことは誰もが承知している。

たらんと欲すれば匠を見よ」この言葉のとおり、「日本画像情報診断研究会」ここに参加し、数多く集うに触れ、 を知り、に耳を傾け、私たちも一歩でもに近づこう。