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第218回6月度例会 活動風景  2004.6.5

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 気象庁の発表によると,近畿地方はいよいよ来週より梅雨入りとのことですが,そんな予兆も感じられない6月初めの土曜日です.良い天気で暑いですね.地下鉄もまだ冷房が入っていないのでたまりません.沖縄地方はすでに梅雨入りしていますが,皆様方の所は何時になるのでしょうか?この時期は梅雨のない北海道が羨ましいですね.

 暗い話題ばかりだった日本の経済もようやく好転の兆しが見られるとのことで,その牽引役が,自動車,デジタル家電等のようですね.私の勤務する病院も電子カルテが導入されました.関連病院ですでに動いているシステムを取り入れましたので,後は慣れるだけなのですが,オーダリングシステムで依頼を受けるために照射録が問題となりました.一応プリントアウト出来るようにはなっており,医師名,技師名,撮影条件も入りますが,現在の法律では医師の署名が必要なために,どうしようかと考えているところです.

 それでは,梅雨前の好天の下,研究会のスタートです.           

今回の参加者は 80名です


平成14年度レポート大賞授賞式

 受賞者:三宅 裕貴(松浦診療所)
  


プログラム1 前回第2症例レポートの説明

 レポーターの田中会員は,以前私の勤務する病院におりまして,今回始めてのレポート担当ということで心配しておりました.アドバイスは唯一シェーマを綺麗に描けとだけ言いました.その点についてはまだまだと思いますが,レポート全体としては頑張って書かれており,良くまとまっています.聞くところによりますと研究会前日の夜中までかかったとのことです.指導された蓮尾幹事ご苦労様でした.田中会員も初めてのレポート大変だったでしょうが,御苦労さまでした.一年後はさらに素晴らしいレポート待っています.
  


プログラム2 症例検討第1症例

  高井幹事が司会を担当しました.三宅(祐)会員が指名されました.

立位,腹臥位充盈像では,ともに胃角部をチェックしました.

 全フィルムでは,病変は胃角部に存在する前後壁に跨る陥凹性病変.深い陥凹の周りに浅い陥凹があり,その周りが浮腫で隆起している.大きさは3,5×3,5cm位.形は円 形,陥凹の辺縁は,深い部分はきれいだが浅い陥凹はビシッと切れて見える.fold集中があり,深い陥凹まで届いている.先端には段つき所見がある.陥凹内面はイン ゼル等はなく表面はツルッとしている.圧迫で形が変わっていないので硬いと思われる.周りの隆起は下に癌が潜ったためと考え,IIa+IIc 深達度はSMとします.

 三宅(秀):圧迫で深い陥凹が内に凸になっていて,周りがボコボコ抜けている.周堤が山田I型の立ち上がりのため3型の進行癌である.Schattenplus im Schattenminus になっている.

田中:三宅と同意見である.前壁側にもfold 集中があり融合所見がある.小彎線の病変の範囲に変化がない.病変が下に潜っている.圧迫でも隆起の幅が広く変わらない.   内視鏡では早期癌に見える,マクロについても同様である.

詳しい内容は,症例レポートを,X線写真,内視鏡等は<限定ページ> をご覧下さい.

プログラム3 レクチャー 「消化管撮影の患者接遇」

 寺田幹事が担当しました.

根本的に消化管の撮影は相手を動かすこと,コミュ二ケーションをとること,接遇だと思う,との言葉から始まりました.楽しい消化管検査は出来ないか?うまくいかな い理由をあげコミュ二ケーションの不足ではないか,としました.次に,ディズニーランドの7つの法則について述べました.寺田幹事は実際にフロリダにあるディズ ニーランドに研修に行かれたそうです.一度,自分の撮影時の言葉を録音して聞いてみてください.自分はその言葉で動けますか?と言われた時に,うーん!と考えさせ られました.皆様方も一度試していただきたいですね.
 

詳しい内容は,レクチャーレポート,会員限定ページの <こちら> からご覧下さい.


プログラム4 第2症例検討

 板谷幹事が司会を担当しました.安藤,田中(幸)会員が指名されました.

立位,腹臥位充盈像のチェック.
安藤:立位では,幽門前部の大彎部から小彎にかけて直線的になっている.二重造影部分ではモコモコしている.腹臥位,立位でもあるが,胃角大彎部蠕動によるものか ?立位と同様に二重造影部がボコボコとしているので1番でチェック.

田中:バランスは良くない.体下部小彎に飛び出しがある.ビランか?幽門前部にバリウムをはじいている,隆起性病変を疑う.

井上(啓):体下部小彎に濃度差があるチェックすべきである.

全フィルムの読影

田中:井上が指摘したところに隆起性病変がある.1cm 位,山田II型の立ち上がり,悪性は考え難い.adenoma か?
森永:もう1ヶ所前庭部に1cm 位の扁平の低い隆起性病変がある.

田中:メインの病変は,前庭部前壁中心で後壁にも及ぶ隆起性病変,表面はゴツゴツしている.立ち上がりは山田II〜III,インタクトな部分がある.ビランはあるが陥 凹は?表面がゴツゴツしているので素直に読めば1型の進行癌だが,柔らかいので進行癌とは考えにくい.

安藤:前壁側にはじきが強く,病変は小彎から後壁にかけて全周性にきている.立ち上がりは山田III型,表面は結節状でボコボコしている.陥凹は解かりにくい.亜有 茎性の病変であり進行癌は考え難い.早期癌ではないか.

岩瀬:陥凹性病変ではないか,周堤が高く中の陥凹が見えないのでは?2〜3の進行癌では?

坂本:この部分が陥凹で周りが隆起である.隆起主体で1型の進行癌だが陥凹があり2型の進行癌である.

 大きな病変であり幽門前部にあることから病変全体の構築が難しい症例でした.
 

 詳しい内容は,症例レポートを,X線写真,内視鏡,マクロ等は<限定ページ> をご覧下さい.

(福本 弘幸)

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