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第246回10月度例会 活動風景 2006.10.7 |
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気候も安定し,過ごしやすい季節になりました.皆様方は読書の秋,運動の秋,それとも食欲の秋でしょうか?
しかし,せっかくの良い時間を台無しにする出来事が,そうです,北朝鮮による核実験が実施された事です.まだ実際に行われたかどうかの検証も済んでいませんが,国連では,安保理において制裁決議案が全会一致で採決され,日本も独自の制裁を発表しました.もし米軍による船舶の臨検が行われるとすれば,準戦争状態となってしまいそうです.さらにこのまま制裁が実施されれば,北朝鮮の多くの国民が餓える事 になります.何とかならないものでしょうか.我々放射線を取り扱う職業人としては,核実験は絶対に許せないのですが,空しいですね.
この活動風景が皆様に届く頃には,良い方向に向かっていて欲しいものです.
それでは,研究会のスタートです.
今回の参加者は 54 名です.
プログラム1 第1症例検討
西戸幹事が司会を担当しました.井上(香)会員が指名されました.
症例写真は,内視鏡後に撮影されたもので撮影者はバリウムのりが悪く写真の出来には満足していないとの事でした.
井上(香):病変は,胃角から前庭部にかけての後壁中央に存在する陥凹性病変.前庭部側から のヒダ集中あり,体部からはよく解からない.形は類円形,陥凹内に1cm弱の大きさの顆粒様隆起がある.立ち上がりは山田II型,高さは性状粘膜と同じくらい.陥凹は深い,辺縁は不整部分が半周くらい,ヒダの先端は少し太くなっているか? 圧迫で強く押しても陥凹の形が変化しない,硬いのではないか.圧迫でのヌケが気になる ので進行癌,3型か.
丹羽:内に凸の深い陥凹,内面はベタッとした無構造,蚕食像は見られない,ヒダ集中はある,圧迫で周りがボコボコ抜けているので進行癌,3型.
田中(幸):圧迫でヒダの先端が太まっている.大彎からのヒダには融合が見られる,陥凹が2段階になっており,深い所はULではIII〜W,まわりにはIIcよりもやや深い陥凹.陥凹底に癌があると考えMPか.
森永:深い陥凹のエッジでは癌の所見は解からない.III+IIcとして,深い陥凹の周りにIIcを探すが良く解からない,側面像に近い写真ではSchatten(+)Schatten(−)になっていないので良性潰瘍か?
三宅(秀):深い部分と浅い部分があり,圧迫でのヌケからして進行癌とは見えないIIc+IIIでSM止まり.
井上(啓):圧迫でのヌケはあるが進行癌のヌケとは思えない,強く圧迫すると飛んでいるのでmassはない.圧迫での陥凹のエッジに癌があればSMだが.
詳しい結果,X線写真は<限定ページ>をご覧下さい.
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プログラム2 前回第2症例の説明
久しぶりの米谷幹事のレポートです.さすがに2年連続最優秀レポート賞を獲得した実力が滲みでています,B5からA4にレポートのサイズが大きくなってさらにシェーマが綺麗で目立ちますね,勿論内容もですが,次回から担当する会員の目標となりそうです,お疲れ様でした.
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プログラム3 レクチャー 「陥凹性病変」
今回のレクチャーのために,はるばる沖縄から来られた本田前会長が担当されました.
陥凹とは?から始まり,胃陥凹性病変を上皮性,非上皮性に分類しそれぞれについて解説されました.
また,沖縄では悪性リンパ腫が多いとの事で,地域により違うのだとの事です.続いて,カテゴリー分類について,読影のABCについても詳しく説明されました.久しぶりの本田前会長のレクチャーに,会場の会員も食い入るように見ておりまし た.本田先生,遠い沖縄よりきて頂き,素晴らしいレクチャー本当に有難うございました.
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尚,詳しい内容は<限定ページ>,レクチャーを御覧下さい.
プログラム4 第2症例検討
丹羽幹事が司会を担当しました.田中(良),安藤,両会員が指名されました
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【立位充盈像 供覧】
田中:体中部から胃角にかけての小彎線の不整を3番でチェック.
安藤:EGJから体上部小彎線を3番で,体中部から体下部の小彎線の不整を2番でチェック.
【全フィルム 供覧】
田中:体下部から体中部後壁小彎寄りに陥凹性病変が存在する,内に凸のヒイラギ状で,大きさ5×2cm,陥凹は浅く多くの顆粒が見られる,辺縁に蚕食像はない,ヒダ集中がある,口側に中断所見が,大彎側には太まりも見られる.硬さについては,圧迫の写真を見ても下からの盛り上がり等の硬化所見はなく.柔らかい.陥凹が不整であり,深い部分と浅い部分がある.内面に多くの顆粒があるので悪性と考える.IIc M 未分化型.
安藤:胃体下部〜中部後壁に陥凹性病変,範囲は田中より肛側が少し広い,内面は顆粒等はなく無構造に近い.集中するヒダに中断,太まりがある.大彎側のヒダには蛇行が見られる.圧迫で粘膜下に浸潤した所見は見られないが,柔らかいとは言いきれない,陥凹の内面が無構造で不整形,悪性としIIc 分化型,ヒダが蛇行しているのは筋層に浸潤しているためか,深達度はMP.
田中(幸):二人指摘したIIc の中のやや深い陥凹が悪性か良性か?周りに隆起もあり,はみ出しも見られる.その口側に粘膜のはがれたような部分がある.その周りに安藤の言うヒダの蛇行が見られる,さらに胃角小彎部分にも病変が拡がっているのでは.IIc でもなくAGLでもないとすればMLか.
井上(啓):病変の範囲は,大彎側は2人が指摘した部分より狭い.小彎側は広く小彎線を越える,前壁の写真を見ても小彎線がイレギュラーである,広く浅いIIc があり,中に圧迫で見える深い部分IIIがある,集中するヒダの一部に太まりがあるこの部分でSM,ほとんどはMである.IIc+III 分化型.
森永:田中同様ML,IIc ならば陥凹のエッジ,集中するヒダの先端に悪性所見が見られるはずだがない.硬化所見もない.
三宅(秀):やや深い陥凹があり,その口側に集中があり,さらにその小彎側にも集中がある,ビランもあり,IIc の所見がないML.
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詳しい内容は結果は,症例レポートを,X線写真,マクロは<限定ページ>をご覧下さい.
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(福本 弘幸)
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