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第227回3月度例会 活動風景  2005.3.5

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 3月に入り大阪ではようやく暖かくなってきました.大阪城の梅の花も満開に咲き誇り,まさに春爛漫といったところでしようか.この活動風景が皆様の手元に届くころには,桜の開花が始まっている頃でしょうか.待ち遠しいですね.

 この時期は,卒業式の季節,別れ,旅立ちの時です.当研究会も年度末にあたります,例年4月の新年度に向けて,幹事の退任,新しい幹事の就任が決まる時期ですが,今年度は本田会長が退任される事になりました.非常に残念で寂しいのですが,仕方ありません.本田会長,長い間ご苦労様でした,有難うございました.4月からは大変ですが,幹事一同,新会長と共に研究会をさらに発展させるべく,頑張ってゆきます.是非見守っていて下さい.
 それでは,新年度に向かって3月例会のスタートです.

今回の参加者は 47名です.


プログラム1 あなたはどう読む?ミニ症例検討

 前月は特別講演のため第2症例がなく,レポート説明もないために,本田会長がミニ症例検討を行いました.症例は間接写真でチェックされ,精査を本田会長が行った症例でした.病変はチェックされた場所とは違う,体下部大彎に集中を伴う陥凹性病変であった.SMに浸潤しており,今回見逃していればおそらく進行癌となっていたと思われる症例であった.


プログラム2 第1症例検討

 井上(香)幹事が司会を担当しました.

 全フィルムが提示され,川崎会員が指名されました.
 病変は2ヶ所ある.一つは十二指腸球部に陥凹性病変,もう一つは胃体上部後壁小彎寄りに陥凹性病変.fold 集中があり,大きさ2×2cm位,形は楕円形.側面像で飛び出しているので,ある程度の深さはある.バリウムを流した写真でもやや深い.集中するfold には先細り,融合が見られる.陥凹は内に凸であり,内面には顆粒が一つある.硬さについては,側面像で台形状に出ているので硬さはある.IIc,SM,未分化型.

田中(幸):もう少し広い範囲,蚕食像がある,IIc,SM,未分化.

丹羽:範囲は田中と同じくらい,fold の融合部分でSMではないか.

森永:台形状変形と言っていたが変形はない,範囲は田中と同じだが,fold は融合ではない.範囲がはっきりしないのと,顆粒が一つしかないので分化型だと思う.
IIc+III,M.

井上(啓):fold の先端に悪性所見は無く,どのfold も悪性とは読めない.

詳しい結果は<限定ページ> をご覧下さい.


プログラム3 レクチャー「初級講座(進行胃癌と早期胃癌)」

 本田会長が担当しました.
 今回が初級講座の最終です.
 硬さ,組織型について,分化型,未分化型の違いについて説明.Stage 分類については,M癌であっても陥凹があれば2〜3%のリンパ節転移があるとのことでした.続いてEMR対応の病変についての説明が行われた.次に症例写真を提示され,詳しく解説が行われた.最後に,今回が本田会長にとって最後のレクチャーであり,8年間有難うとの言葉に会場からは大きな拍手で応えました.


 詳しい内容は<限定ページ・レクチャー> をご覧下さい.

プログラム4 プログラム4 第2症例検討

 吉本幹事が司会を担当しました.平井会員が指名されました.

平井:立位充盈像では胃外性病変はない.瀑状胃ぎみで小彎短縮がある.胃角はU字変形があり1´で体下部大彎側の彎入所見を3番でチェック.体下部から胃角にかけての二重造影部に不透過像が見られる,1番でチェック.
腹臥位充盈像では体下部〜前庭部の小彎線が硬い.1´で,体下部から胃角に透亮像が見られる.1番で隆起性病変を疑う.
井上(啓):小彎短縮ではなくて,瀑状胃であるためではないか,小彎の硬化はある.

全フィルム

平井:病変は胃角〜前庭部にかけての後壁に存在する隆起性病変.結節状で明らかな陥凹はない.大きさ9×6cm,形は楕円形のジャガイモ様で,立ち上がり山田II型がほとんど.大彎側にI型の部分がある.高さは4cm位.周囲の性状は,口側にarea パターンの違う部分がある.表面は口側は比較的平滑,肛側は結節状.辺縁は口側はスムーズ.大彎から前庭部側は結節状,空気量により形が変わらないので硬いと思う.1型進行癌,周りの変化はIIb,分化型.

井上(啓):立ち上がりは山田III型,病変が大きく前後壁がくっついている,大きさ8×6cm,病変は胃角小彎にはかかっていない,表面はゴツゴツしているが,硬さについては,MP.SSに病変が及んでいれば集中があるはずである.それ程硬くはない.進行癌ほどの緊満感はない.中間位か.肛側にカリフラワー様に見える部分がある.平井が指摘した部分より狭いが無構造な部分があり,隆起の周りに陥凹があるのでは.I型早期癌,SM,周りはIIc.

田中(幸):圧迫で動いているので柔らかいのでは?

井上(清):動いているのではなく,高さの違いが出ているのでは.立ち上がりはII型で肛側は二段になっている,非上皮性はあり得ない,圧迫でも硬くはない.深達度はM.

坂本:圧迫で動いているので柔らかい.表面はビランが多発しており上皮性.

詳しい内容は<限定ページ>・レポート をご覧下さい.

(福本 弘幸)

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第227回3月度例会 活動風景  2005.2.5

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