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第233回9月度例会 活動風景  2005.9.3

[10月例会]
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 9月に入っても大阪は暑いですね.会員の皆様方の地域は如何でしょうか?
 アメリカでは猛烈なハリケーン,カトリーナが猛威をふるい,犠牲者の数が数千人規模と言われています.実際の数はまだ把握されていないようです.一方日本では,カトリーナに匹敵する強烈な台風14号が九州から北海道にかけて大きな被害をもたらしました.自然災害はどの国においても怖いものです.犠牲者の方々のご冥福を願 わずにはいられません.
 日本国内では,まだこれから台風シーズンです.昨年は10個の台風が上陸しましたが,今年は,もう結構ですと!台風に言ってやりたいですね.
 私の住む岸和田市では,14日〜15日にだんじり祭りが行われます。岸和田っ子達は,たとえ台風がきても祭りはやめません.こんな民族は他にいるのでしょうか?
 それでは我々も,台風に負けないように研究会頑張りましょう.

今回の参加者は 61 名です


プログラム1 前回第1症例解説

 前回は特別講演のため第2症例がなく,今回は第1症例の解説となりました.
 解説者の米谷幹事は,ご存知のように2年連続最優秀レポート賞を獲得しております.今回も簡潔に文章をまとめ,流れるように解説を行いました.しばらくレポートを担当していないので,そろそろ素晴らしいレポートを期待したいと思います.


プログラム2 第1症例検討

 井上(香)幹事が司会を担当しました.
 藤本会員が指名されました.
 全フィルムが提示され読影のスタートです.
 病変は一ヶ所,胃体下部から胃角にかけての後壁小彎に陥凹性病変が存在する.
 形はヒイラギ状の不整形で一部に飛び出しが見られる.陥凹は深い.辺縁は不整でギザギザしている.飛び出し像ににじみが見られる.大きさは3×2cm位.周囲は大彎からのfold 集中があるが,先端の性状は解からない.陥凹の内面はつるっとした感じ,口側に1〜2個の顆粒がある.硬さについては,圧迫で形の変化がある写真では,病変が伸びているのでそれ程の硬さはない.辺縁の不整より悪性IIc.
 西川:基本的には良性.大彎側は不整だが境界領域ゆえに悪性所見が読めない.
 井上(啓):陥凹の深さが一定である.老人の胃に見られる急性潰瘍.形は不整だが悪性ではない.小彎にも影響が出ていない.癌とすればIII型,周りにも悪性所見が無く良性潰瘍.
 森永:陥凹は良性,周りに悪性所見があるのだが,問題は大彎側のはみ出し部分.この部分を浅いIII+IIcと考えると,この部分の隆起は考えられないが,一部SMに浸潤したIIcとする.
 結果はSSに浸潤した進行癌であった.ある会員は,「きっと1年後にこの写真を見せられてもベテラン達は同じ読影をしますよ」との言葉が耳に残りました.
 


詳しい結果は<限定ページ> をご覧下さい.

プログラム3 レクチャー「前壁描出法(前壁の上から下まで)」

 吉本副会長が担当しました.  前壁,後壁撮影時のバリウムの位置関係について正面像,側面像を提示し説明された.続いて,実際の前壁の撮影をビデオを使って説明しました.初心者,検診の方々には大いに参考になったと思われます.前壁撮影時に枕を使うについては,前回特別講演において馬場先生も解説されており,バス検診であっても必要不可欠です.吉本幹事も言われていましたが,「一度マスターすれば簡単にゆく」を信じて頑張りましょう.


詳しくは限定ページ,レクチャーを御覧下さい.<限定ページ>


プログラム4 第2症例検討

 田中(幸)幹事が司会を担当しました.
 野中,平安山会員が指名されました.
 立位,腹臥位充盈像のチェックからスタートです.
 野中:立位,胃外性病変はない.幽門前部から前庭部大彎にイレギュラー部分,圧迫されているのか3番で,入口部から穹窿部かけて何かある4番でチェック.腹臥位,同じく前庭部大彎部ガタツキ部分を3番で,同様に穹窿部の付着不良4番でチェック.
 平安山:立位,同様に3番,4番でチェック.
 腹臥位,同様だが,穹窿部は1番で,他に幽門部小彎部分を5番でチェック.
 柏木:胃角部のライン,腹臥位でも直線化3番でチェック.
 全フィルム
 野中:胃角部前壁に隆起+陥凹,大きさ隆起も含めて4×4cm後壁小彎位まで隆起があるのでは.穹窿部に陥凹性病変.一部入口部にかかる5cm位はある.体下部大彎部に集中,瘢痕と思う.胃角部中央後壁にビラン,幽門前部にもボコボコしたビランが見られる,計5ヶ所.
 平安山:集中像は見逃したが後は同じです.
 野中:胃角の病変は,陥凹は深くギザギザした辺縁.大彎からのfold にステップダウンがあり陥凹の中に入っている.不整で深いが柔らかく癌とは読めない.
 穹窿部は,なめらかな浅い陥凹でのっぺらしている.周りに隆起は無い.体中部の集中は瘢痕.胃角部後壁はビラン.幽門前部は炎症性か,まとめて一つの病変と考え悪性リンパ腫(ML)と思います.
 平安山:胃角部分は進行癌,穹窿部は早期と思っていたが進行癌とします.
 井上(啓)悪性リンパ腫ならば粘膜下の要素があるのでは,多様なだけでMLと言うのはおかしい,一つ一つ読まなければ.
 ここで3ヶ月前の検診での写真が提示された.そのあまりの違いに会場も,唖然としている.もうお解かりですね.
 


詳しい結果は<限定ページ> をご覧下さい.

(福本 弘幸)

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