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第242回6月度例会 活動風景  2006.6.3

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 梅雨入りの発表がありましたが,大阪では大した雨も降らず蒸暑い日が続きます.一方,沖縄では雨のために地盤が緩み,マンションが倒壊の恐れがあるというニュースが連日放映されています,改めて自然の力の偉大さを感じずにいられません.そろそろ,大阪でも大雨が降りそうな感じがしてきました,嫌な気がしますね.
 しかし,今は,雨なんか吹き飛ばしそうな熱気です,そうです,ワールドカップが開催中ですからね,残念ながら我が日本は,初戦のオーストラリア戦に0−3で破れ,二戦目のクロアチア戦も0−0の引き分けとなり,まさに崖っぷちの状況です.この活動風景が届く頃には結果が出ていると思いますが,何しろ最後はブラジル戦ですからね,奇跡を信じて祈りたいです.“ 頑張れ日本 ”
 それでは我々も,代表選手に負けず頑張りましょう,研究会のスタートです.
 

今回の参加者は 60 名です.


プログラム1 第1症例検討

 田中幹事が司会を担当しました.
 峯山幹事が指名されました.
 今回の症例は,検診施設で3年にわたり撮影された撮影された症例で,1年目,2年目の写真で病変が指摘できるかどうかが問題となった.
 初回年度の写真より.
 第2斜位像で胃角の小彎線が外に出ている,潰瘍瘢痕か?左側臥位の写真で噴門下部後壁の側面像での不整がある,体下部に小ポリープが,圧迫で胃角小彎部にヌケが見られる.
 森永,体下部後壁中央にアニサキスを疑う,圧迫で胃角にヌケがあり,中に陥凹らしきものが,二重造影では顆粒様に見える,陥凹性病変か.
 2年目の写真より
 噴門下部後壁の側面像は,前年同様に不整だが,空気不足か.体下部から胃角にかけての小彎線が二重になっており,前壁の写真では小彎線がイレギュラーである,体下部中央から大彎寄りに不整形のバリウム斑が,体下部から胃角にかけての小彎寄りにバリウムの溜まった部分がある,共に付着不良か?
 圧迫では,胃角小彎部にヌケが,正面像でも異常なLine が見られる.
 3年目の写真では,病変は一目瞭然である.
 体下部から胃角前壁小彎寄りに陥凹性病変がある,陥凹は浅く,周りにクツワ並びの所見が見られる分化型か.fold の集中はあるが先端に混棒状の太まり,癒合等が見られないので深達度はMか.
 安藤より,1年目,2年目の写真では陥凹がないのか,未分化型なのでIIb様の粘膜が剥がれたのか?という質問が出された.


詳しい結果,X線写真,マクロ等は<限定ページ>をご覧下さい.


プログラム2 前回第2症例レポートの説明


 前月と違い,中3週しかないという厳しい日程でのレポート作成でした,時間的にもかなり苦労したと思われます.肝心のレポートですがそれにしてはよく書けていますね.
 前回の症例は,ほとんどの人が良性潰瘍瘢痕との意見でしたが,考察では悪性の根拠を詳しく書いています.次回は,中5週の時にしますか?もっと素晴らしいレポートが期待出来るでしょう.



プログラム3 レクチャー 『検診における病変を見つけた場合の撮影法』

 西戸幹事によるレクチャーです.
 病変を見つけるにはバリウムの流れに気をつける.
 病変を見つけた場合,自分のルーチン撮影の順番を変えて良いのか?を会場に問いました.病変を撮影しても,その為に流れたバリウムでブラインドの部分が出来てしまっては駄目であり,各部位での病変を見つけた場合の漂流法の撮影時期について,写真を示しながらの解説でした.会場とのやり取りをまじえてのレクチャーは適度に緊張感もありました.



詳しくは<限定ページ>,レクチャーを御覧下さい.

プログラム4 第2症例検討

 井上副会長が司会を担当しました.
 中村,安藤,両会員が指名されました.
 立位充盈像のチェックから始まりました.
 中村:胃外性病変はない,バランスは良い,噴門下部から体中部の小彎線の変化がある3番,胃角小彎線がイレギュラー3番,幽門前部小彎線に開大所見,その大彎側にバリウムの溜り所見2番でチェック.
 安藤:同様に,噴門下部から体下部小彎線の硬化所見1番,胃角部イレギュラーを3番,幽門前部小彎部の硬化所見2番,体上部から噴門下部大彎線を5番でチェックします.
 田中(幸):幽門前部は1番で,硬化所見がある陥凹性病変.
 全フィルム
 安藤:噴門下部から体中部の小彎には病変はない,胃角部には集中があるので瘢痕がある.主病変は幽門前部前壁から小彎にかかる隆起+陥凹性病変,形は楕円形で,大きさ2.5×2cm,隆起は結節状で表面は平滑,高さは,やや高い,周りにもPolyp 様の病変がある.陥凹は不整形でやや深い,陥凹底は無構造,ヒダ集中はない,硬さについては,圧迫で隆起の結節範囲よりも広いヌケがある,粘膜下の所見ととり難い,側面像でも台形状変形が見られる,2型の進行癌,分化型.
 中村:前壁小彎中央から小彎線をはさんでヒダ集中があり,先端には癒合所見あり,底は無構造,陥凹は比較的浅く隆起もそれほど高くないが,病変は粘膜下に拡がる,大きさ4×4cm,常に陰影欠損が見られるので硬い,3型進行癌,SSか.
 井上(啓):深達度は,圧迫像のヌケで読むべきだ,1ヶ所はヌケているが他はそれほどではない,SM2と思う.
 西戸:陰影欠損ではない,鞍状潰瘍の側面像である,圧迫像でも進行癌のヌケではない,SM1.



詳しい内容は結果は,症例レポートを,X線写真,内視鏡等は<限定ページ>をご覧下さい.
尚,今回の症例は埼玉県立がんセンターの腰塚先生より提供いただきました,貴重な症例をありがとうございました。

(福本 弘幸)

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