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第292回9月度例会 活動風景  2010.9.4

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 今年の夏は過去113年間で最も暑い夏となったそうです.暑いだけでなく残暑も厳しく, 今年は夏で終わってしまうのではないかと不安にもなりました.会員の先生方の体調はいかがでしょうか.

 この猛暑の副作用として,野菜,果物が十分に育たなかったり,秋の代表味覚,秋刀魚の水揚げ量が少なかったり, 運動会が延期になるなど様々なところに影響が出ています.

 一方で,紅葉の樹木は暑さのため発育し,この秋の紅葉は キレイに色づくそうです.良いこと悪いこと色々ありますが,最近はようやく涼しくなり一安心.夏が長く続いた分, 秋が短いと言われていますが,これからの季節を十分楽しみたいと思います.それでは研究会のスタートです.
               

今回の参加者は 47 名です.



プログラム1 第1症例

司会は白波瀬幹事,読影は森下幹事が担当.
結果は良性潰瘍.

読影の森下は胃角部前壁に隆起+陥凹性病変を指摘.
大きさは20×15mm.陥凹部の読影ついて,形は楕円形,深さは深く,辺縁の性状は病変の口側は整であるが,肛門側は不整とした.
陥凹内面は平滑で,陥凹周囲には周堤様の隆起とひだ集中を認めるとした.
硬さの読影は硬いとし,肉眼形態は2型進行癌とした.
他の意見として三宅,田中は悪性所見が乏しいとし,良性潰瘍とし,西戸は陥凹辺縁に蚕食像を認めるとし,悪性病変であるとした.


X線写真,マクロ等は<限定ページ>をご覧下さい.


プログラム2 レクチャー


 今回のレクチャーは「デジタルX線TV装置を使用して!」でした.朝日・久保幹事が担当しました.

朝日幹事は胃ファントムを使用し,DR装置の特性を生かすためにバリウムの混合量,濃度を変化させ, それぞれの画像を比較し,また撮影条件も変更,比較することにより画像処理条件を設定することの 重要性をレクチャーしていただきました.


 久保幹事はDRシステムと従来のアナログシステムを比較しDR装置のメリット,デメリットと各画像処理像を説明され 安定した画像の確保をレクチャーしていただきました.





プログラム3 第2症例


 司会は西戸副会長,読影は井上(香)幹事,平井先生が担当.
井上は前庭部後壁大彎寄りに隆起+陥凹性病変を指摘.
病変の大きさは30×30mm.陥凹部の読影は,形は円形,深さは深く,陥凹辺縁にひげ状のとびだし所見を指摘,内面は平滑であるとした.
隆起部の読影は立ち上がりは山田U型,高さは低く,表面にはアレア模様があるとした.
硬さの読影では,腹臥位圧迫像で病変の形に変化は見られないものの,進行癌ほどの硬さはないとし,肉眼形態IIa+IIc ,深達度SM, 組織型は分化型とした.

 一方,平井は陥凹底には凹凸の所見があり,X線写真上濃度差があるとした.
陥凹周囲の隆起を環状隆起とし,肉眼形態IIa+IIc ,深達度SMmassive,組織型は分化型とした.

 会場の意見として,細見はほとんど井上と同じ意見で,深達度SMの根拠として,陥凹周囲の隆起部で,大彎側の隆起が一部幅が 広くなっている所見を指摘.

三宅は陥凹性病変のみで肉眼形態IIc ,深達度M,組織型は中分化型とした.

柏木は病変は柔らかく,病変周囲にブリッジングホールドを認め,陥凹底の凹凸など総合的に悪性リンパ腫とした.

福本は陥凹部分が境界明瞭であることより組織型を未分化型であるとした.

結果はIIc+IIa,深達度SM,組織型は粘液癌であった.







(米谷 孝史)

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