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第293回10月度例会 活動風景  2010.10.2

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 暑さ寒さも彼岸までとは良く言ったものですね,あれ程の猛暑続きだった日々がようやく和らぎ,10月に入るとすっかり秋らしくなりました.皆様方の地域は如何でしょうか.

 秋といえば,いろんな行事が行われます.各地の秋祭り,子供の運動会等,体を動かす機会が多くなります.
猛暑でへばった体には結構きついですね.日頃の運動不足を思い知らされますが,皆様方は如何ですか?

 新聞の記事によるとシニア世代の体力がアップしているそうです.健康ブームでスポーツクラブ,ボクシングジム等に通う人が増加しているのが影響しているようです.
メールマガジンによると井上会長もウオーキングを始められたようです.

私も以前から日に30分位は行っていたのですが,血液検査の結果,血糖値,脂質には問題なかったのですが尿酸値がかなり上がっており,1ヶ月位前より1時間以 上のウオーキングにしました.当初はきつかったのですが今は余裕ですね,3ヶ月後の血液検査の結果が楽しみです.

 それでは,次は頭の運動です.研究会のスタートです.
               

今回の参加者は 61 名です.



プログラム1 第1症例

 桑原幹事が司会を担当しました.

 白波瀬会員が指名されました.
 胃体上部〜中部後壁小彎寄りに隆起+陥凹性病変が存在する.
 大きさ4cm位の類円形でバリウムを流した写真では陥凹は浅く,内に数個の顆粒  があり,ほぼ全周に顆粒状にボコボコした隆起がある.IIa+IIc,柔らかいと思  われるので深達度はSM.

 森永:IIc+IIa,medullary type のため柔らかいがSM.

 田中(幸):森永に近いが,IIa+IIc+IIb,SM,口側にMの部分があり,顆粒  があるが未分化型ほどではなく,分化型.



X線写真,マクロ等は<限定ページ>をご覧下さい.


プログラム2 前回第2症例の説明


 初めてのレポート担当,初めての説明に気を使い過ぎたのでしょうか,ちょっとしたハプニングとなってしまいましたが,レポートの内容については,稀なmucinousの症例であり文献等も少なかったと思われますが,良く纏められており良いレポートだと思いました.
 
 次回はもっとリラックスして更に素晴らしいレポート期待しております.お疲れ様でした.




プログラム3 レクチャー


 『これだけは知っておきたいー二重造影像の盲点ー』は,井上幹事が担当しました.

 二重造影像の長所,短所を説明し,盲点について症例を提示しながら解説してゆきました.

 幽門部,P-Ring,胃角後壁大彎,胃角小彎前後壁,胃体中部大彎,胃体上部後壁大彎寄り,噴門下部後壁小彎寄り等の症例が次々と出されました.

いずれの症例についても二重造影像を過信しない,見たい所にバリウムを流して撮影,透視下での観察の重要性を説きました.

 最後に食道二重造影像での線の変化について詳しく説明されました.



 『充盈像はどこまで読める』は,西戸幹事が担当しました.

 基本は,市川平三郎先生著「胃X線の考え方と進め方」にあるという強い言葉から始まりました.

 立位充盈像,腹臥位充盈像について症例を提示し解説が行われました.

 異常所見として,胃角の変形,硬化像について,陰影欠損等についてはより詳しく説明された.

 続いて,会員を指名し,充盈像での異常のチェックを指摘させ,病変の説明を行われました.




プログラム4 第2症例


井上(香)幹事が司会を担当しました.
米谷,細見,両会員が指名されました.

全フィルムでの読影が始まりました.

細見:噴門下部から上にかけて辺縁ががたついている.
穹窿部全体に隆起が見られるが辺縁以外はっきりしない.
バリウムの溜まった様に見える部分があるが変化しているので凹みに溜まっているだけではないか,粘膜模様は隆起様所見の所まである.
横隔膜との間に距離があるので隆起があり,粘膜下にあるものとして非上皮性病変と考えMLを疑う.食道には入っていない.

米谷:同様に食道浸潤はなく,噴門下部小彎に見られるラインはなだらかで非上皮性を疑う.
陥凹は2ヶ所あるのではないか.集中して溜まっているラインに変化があるので柔らかく,胃体上部にはビランが多発しておりMLを考える.

田中(幸):陥凹はもっと大きいのではないか,変形があり厚みがあるので硬さがあるのではないか,硬さから考えて上皮性では?

井上(啓):大彎側のヒダが胃体中部付近まで太まっている,形が変化しているのでそれ程の硬さはない.

西戸:陥凹はかなり大きく隆起部分は正常粘膜が残っているMLと考える.

吉本:食道には入っていないと言うが,変化があると思う,下からのものか,横隔膜からの距離があるので腫瘤性であるが陥凹はない.

三宅(秀):陥凹はあり,井上が指摘したヒダの太まりは上皮性としか思えない,特殊な癌,tub2で柔らかいのでは.

森永:上皮性だが腫瘍とは考えていない.虫体は写っていないがアニサキスを疑う.

小川:一番に考えたのは他臓器の癌からの影響だったが,硬化所見等を考えMLとします.

 結果:ML

多くの意見が出されました.ベテランの方々が見ても陥凹があるかないかで意見が分かれるといった次第で,それ程に難題な症例でした.
どう纏めるか症例レポートが待ち遠しいですが,レポーターの方は大変ですね.頑張って下さい.





X線写真,マクロ等は<限定ページ>をご覧下さい.


(福本 弘幸)

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