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第298回3月度例会 活動風景  2011.3.5

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 自然の力の大きさをこれほど見せつけられたことはありませんでした.皆様もご存じのとうり3月11日, 東北地方太平洋沖地震が発生しました.テレビで繰り返し映される映像に,大きな衝撃を受けてしまいました.

車,船,家屋を軽々と流してしまう津波の威力の大きさ,まるで生き物でもあるかのように,次々と田畑をのみこんでゆく津波の様子に, 恐怖と無力さを痛感させられました.

そのなかでも,賢明に救助活動をされている方々の活躍や救出される人々の様子が唯一, 心を慰めてくれているような気がします.

 ご不幸にもお亡くなりになられた方々には謹んでご冥福をお祈りし,この例会活動風景が更新されるころには, 1人でも多くの不明者が無事であることを祈り,被災された方々には心からお見舞い申し上げます.

それでは研究会のスタートです.             

今回の参加者は 53 名です.



プログラム1 第1症例

 森下幹事が司会.
読影は白波瀬幹事が担当.
白波瀬は,病変は1ヶ所.噴門下部前壁中央から小彎に,隆起+陥凹性病変を指摘.
大きさは40〜50mm大,形は類円形,隆起の立ち上がりは山田I型とII型が混在し,隆起の辺縁は明瞭,隆起表面には小さな陥凹を指摘.
硬さにおいて,病変の側面像で陰影欠損が認められないことより,軟らかい病変とし,平滑筋腫とした.

 今回は参加者全員でのディスカッション形式で行われ,他の意見として,病変の存在部位において, 噴門下部と穹窿部に意見が分かれ,立位充盈像を基本として読影する方が良いとされた.

また,病変の立ち上がり,隆起表面の陥凹の有無,上皮性病変か非上皮性病変なのか,など活発に意見がだされた.


X線写真,マクロ等は<限定ページ>をご覧下さい.


プログラム2 レクチャー 『これでいいのか?ルーチン撮影法 −現状と問題点−』


 今回のレクチャーは,「これでいいのか?ルーチン撮影法 現状と問題点」という題で桑原,白波瀬両幹事が講義された.

 桑原幹事は,日常業務の流れ,ルーチン撮影法を紹介され,日頃の注意点として,ゲップ対策において,唾を飲む,あごを引く, 検査中はとにかく声かけをし,受診者の意識をそらせ,検査のムダをなくし,検査を早く終わらせるようにする.
また,病変を1つ見つけても重複している可能性を常に考える.
また,自身の撮影した写真はチェックと反省をし,責任を持つようにしていると述べられた.

 白波瀬幹事は自身の写真において゛異常なし″と判断できる精度の写真であるのかを考え,撮影時間,撮影枚数が適正か, 全区域において漂流像が撮影できているのか,常にすとまっぷを塗りつぶしていくように撮影する.
など日常の注意点を講義された.




詳しい内容は,<限定ページ>を御覧下さい.



プログラム3 第2症例


 司会は井上(香)幹事,読影は桑原幹事,井上(啓)先生が指名された.
桑原は胃体下部から前庭部後壁中央から大彎よりに陥凹性病変を1ヶ所指摘.
大きさは60×40mm.陥凹の性状として,深さは浅く,内面には大小不同の顆粒を指摘.陥凹辺縁にはにじみ像がみられ, この所見を悪性の根拠とした.周囲の性状として,空気少量の像で,ひだ集中を指摘.
圧迫像において,病変は軟らかいとし,肉眼形態IIc ,深達度M,組織型は未分化型とした.
井上(啓)は桑原とほとんど同じで,広く浅い地図状の,辺縁に蚕食像を伴う陥凹性病変を指摘した.
病変の範囲において,大彎線を越え,一部前壁側に及んでいるとした.
蚕食像を悪性の根拠とし,表層拡大型のIIc,深達度はほとんどがMであるが,一部SM,組織型は未分化型とした.

会場の意見として田中(幸)は病変の範囲において,小彎線にガタツキが見られることより小彎線を越えているとした.

また、西戸は陥凹周囲の粘膜が粗造であることより肉眼形態IIc +IIbとした.





X線写真,マクロ等は<限定ページ>をご覧下さい.


(記:米谷 孝史)

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