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第299回4月度例会 活動風景 2011.4.2 |
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東日本大震災から約2ヶ月が過ぎ,僅かずつではありますが復興の様子が報道されています.
しかし,被災地ではいまだに強い余震が続き,原発事故においてはまだまだ不安な状態が続き,見通しがつかないように思います.
今はただ1日も早い復旧を心からお祈り申し上げます.
さて,当研究会は5月7日の例会開催において第300回を迎え,江頭先生の特別講演が予定されています.
過去の活動記録によりますと,1984年4月に発足して,今年で27年となります.
生まれる前に会が発足している先生方もおられるのではないでしょうか.
この間,例会運営をされてきた幹事の方々,研究会に参加して下さった方々,また,平素よりご支援, ご協力していただいております各メーカーの方々に感謝いたします.
これからも皆様のご指導,ご鞭撻よろしくお願いいたします.
それでは研究会のスタートです.
今回の参加者は 70 名です.
プログラム1 第1症例
司会は西戸副会長が担当.
病変は胃角部前壁中央に存在する陥凹性病変.
今回は参加者全員によるディスカッション形式で行われました.
病変の性状として,陥凹辺縁は,陥凹に向かって内に凸.
棘状,ひげ状所見を指摘され,この所見を悪性の根拠とし,悪性病変であるという意見と, 同様の所見を認めるが悪性の根拠に乏しく,良性病変であるという意見に分かれた.
森永は,IIc 病変とするには陥凹は深く,IIIの可能性を考えられるとしたが,IIIと読影する場合, 周囲にIIc と読影できる所見が本症例にはない.
深い病変であるにもかかわらずIIc と読影するには矛盾が生じるため,良性潰瘍であるとした.
司会者の意見として,AGLとIIc の鑑別がポイントであるとした.
今回の症例は陥凹は小さく,やや深い病変であり,陥凹辺縁には棘状のとびだし所見と陥凹境界が明瞭であるという, 分化型と未分化型の両方の所見を有している.
このような病変の場合,良性病変の可能性が高いとした.
X線写真,マクロ等は<限定ページ>をご覧下さい.
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プログラム2 『総 会』
平成22年度会務報告が行われました.
事業報告,反省点,監査,決算など報告され,役員,並びに各委員が紹介されました.
また,山田淳子幹事の退任の挨拶が行われました.
つづいて平成23年度事業計画案,予算案の説明が行われ,会場の会員の先生方から賛成が得られ,承認されました.
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プログラム3 前回第2症例の説明
前回第2症例のレポート報告は井上(香)幹事でした.
毎回司会された症例のレポートを作成され,幹事のなかで,いちばん多くレポートを作成されているのではないでしょうか.
その経験が生かされ今回のレポートでは,X線,内視鏡,病理学所見別にまとめられ大変勉強になるレポートでした.
1ヶ月間お疲れさまでした.
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プログラム4 ミニレクチャー
前回レクチャー「私のルーチン撮影法」を担当された桑原幹事の実際の撮影風景を見せていただくことができました.
受診者の動きと透視像の両方が観察でき,わかりやすい内容でした.
他の先生の撮影を見せていただく機会がないので大変参考になったミニレクチャーでした.
プログラム5 レクチャー&ディスカション
今年度最初のレクチャーは「ABCから始める読影」というテーマで朝日幹事が担当.
今回はA:X線写真,B:読影ポイント,C:所見・語句,と定義し,各症例におけるABCを考えるというものでした.
各自の読影が理論的に構築できているかと反省し,間違いから読影について振り返る.
また,他の先生が読影した内容も参考にし考察するなど興味深いレクチャーでした.
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詳しい内容は,<限定ページ>を御覧下さい.
プログラム6 第2症例
司会は吉本副会長が担当.
読影は能瀬先生,朝日幹事が担当.
能瀬は病変1ヶ所.部位は胃体下部から胃角部後壁中央に陥凹性病変を指摘.
大きさは60×30mm.形は地図状の楕円形.
指摘した陥凹の性状はUL I程度の浅い陥凹内にAGL様の10×10mm,ULII程度の陥凹を有する病変とした.
陥凹内面には大小不同のアレア模様が散在し,陥凹辺縁は,病変の肛門側には不整形な辺縁をハッキリと追うことができるが, 口側の辺縁は不明瞭とした.
周囲の性状として,病変の口側にひだ集中を伴い,下から盛り上がる所見があるとし,噴門下部まで病変が浸潤しているとした.
硬さにおいて,病変の肛門側はやわらかいとしたが,口側では,ひだ集中部分で硬いとし, 総合的に,肉眼形態IIc スキルスタイプの進行癌とした.
一方,朝日は,能瀬が指摘した胃体下部後壁中央のULIIを有するAGL様10×10mmの陥凹性病変と胃体下部から 胃角部後壁中央から大彎に40×30mmの陥凹性病変2ヶ所とした.
10×10mmの陥凹性病変は良性病変とした.
40×30mmの陥凹性病変の性状として,形は地図状の楕円形,陥凹の深さは浅いとし,陥凹内面には顆粒を指摘し,陥凹辺縁には蚕食像を指摘.
周囲の性状として,ひだ集中が存在し,ひだの先端は中断しているとした.
硬さにおいて,側面像,圧迫像でやわらかいとし,総合的に肉眼形態IIc ,深達度M,組織型,未分化型とした.
会場の意見として,西川は,能瀬が指摘した60×30mmの範囲でタイプの異なる2つの病変が存在し,衝突癌であるとした.
井上(啓)は,能瀬が指摘した60×30mmの範囲で,胃小区消失,山田I型様の粗大顆粒があり,深達度SMとした.
小川は朝日と同様に病変は2ヶ所.深達度M,組織型,未分化型とした.
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X線写真,マクロ等は<限定ページ>をご覧下さい.
(記:米谷 孝史)
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