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第303回8月度例会 活動風景  2011.8.6

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暑い日が続きますがいかがお過ごしでしょうか.
わたしは今まで東北地方の夏は涼しいものと思いこんでいましたが,毎日の天気予報で,連日30℃以上あり, 東北の夏も暑いということを初めて知りました.東日本大震災で被災された皆様にお見舞い申し上げます.

今年は節電を心がけた為か暑く感じた人もおられると思いますが,記録的な猛暑となった昨年ほどではなく, 異常気象と言えるほどではないそうです.
私の周囲では,夏の早い時期に夏バテしている人や,この暑さでも15分で7杯のラーメンを食べ, 大食い大会で優勝した人など様々ですが,最近は家の近くでコオロギの鳴き声が聞こえ,確実に秋が近づきはじめています.

いい季節まであともう少しです.研究会のスタートです.
            

今回の参加者は 73 名です.



プログラム1 第1症例

司会は白波瀬幹事が担当.
最初のチェックでは,参加者より胃角大彎の切れ込み,胃角部前壁の陥凹性病変疑い,胃角部に隆起性病変疑いなどの意見をいただき, 圧迫像が提示されました.

その後の読影では森永が指名され,胃角部後壁大彎よりに陥凹性病変を指摘.大きさは20mm弱.
病変の性状は陥凹内面に大小不同の島状粘膜残存,陥凹辺縁は不整.
この所見を悪性の根拠とし,肉眼形態IIc ,深達度M,組織型未分化型とした.

会場の意見として田中は深達度SMとした.

今回の症例において井上会長は,この胃角部後壁大彎よりの部位は病変を見逃しやすく盲点となりやすい.
この部位にバリウムを流すには透視台を立てる必要があり,検査時間に制約のある検診では難しい場合がある.
やはり,丁寧な圧迫を心がけることが大切で,陥凹を見つけるのではなくIIc内の顆粒や隆起所見を探すことがポイントであると解説された.


詳しい結果,X線写真,マクロ等は<限定ページ>をご覧下さい.


プログラム2 『前回第2症例の説明』


プログラム2 レポート報告 前回の第2症例のレポート報告は田中幹事が担当.
今回は初心者の方もレポーターになっていただけるようにと,時間のかからない書きやすいレポートを作成するということが, 目的であることを説明していただきました.

シェーマは1画像,討論をメインで簡潔に,色々な形,レベルのレポートを今後書いていただきたいというねらいで報告されました.
会員の先生方も1度担当されてはいかがでしょうか.

ご連絡お待ちしております.




 プログラム3 『レクチャー&ディスカション』- 直前対策 基準撮影法 -


プログラム3 レクチャー 吉本副会長が担当.
2011年9月4日にNPO法人日本消化器がん検診精度管理評価機構による試験がおこなわれる為, 「直前対策基準撮影法」と題して講義していただきました.
基準撮影法は全国の胃X線画像精度の底上げを目指し,バリウム濃度と量,前壁撮影では枕を使用することなどの基本的な取り決め, 対策型検診,任意型検診,それぞれの撮影法を細かく説明したただきました.
詳しい内容は, 限定ページレクチャー をご覧下さい.




プログラム4 『第2症例検討』

プログラム4 第2症例 司会は井上(香)幹事が担当.
読影は長田,能瀬が指名された.

長田は胃体中部前壁中央に陥凹性病変を指摘.大きさは20×15mm.陥凹は深く,陥凹内面に顆粒を指摘.
陥凹周囲にはひだ集中を伴い,ひだ先端は中断.
また,大彎側のひだには陥凹に巻き込まれる所見を指摘した.
陥凹辺縁の不整とひげ状のとびだし所見を悪性の根拠とし,肉眼形態IIc,深達度SMとした.

一方,能瀬は陥凹の深さは浅く,胃の長軸方向に伸びる病変とし,陥凹辺縁に蚕食像を指摘.
この所見を悪性の根拠とし,肉眼形態IIc,深達度SM,組織型未分化型とした.

会場の意見として井上(啓)は読影者が指摘した陥凹は深く,悪性所見に乏しく,その深い陥凹の口側にIIcが存在するとし, 肉眼形態III+IIc,深達度Mとした.

森永はIII+IIc,進行癌とした.

小川は陥凹周囲の盛り上がりを指摘し,粘膜下からの病変とし,肉眼形態IIc,深達度SMmassiveとした.

田中は陥凹周囲の隆起の幅に変化が無いことより,肉眼形態3型進行癌とした.

井上(清)は変則的なIIc は考えづらく, IIc面が広いとし,肉眼形態IIc+III,深達度SMとした.




詳しい結果,X線写真,マクロ等は<限定ページ>をご覧下さい.


(記:米谷孝史)

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