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第317回10月度例会 活動風景  2012.10.6

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様々な臓器や組織に変化できるiPS細胞(新型万能細胞)を作り出した山中伸弥・京都大教授のノーベル生理学・医学賞受賞が10月上旬決まりました.
このような偉い先生でも,整形外科医の道をあきらめ,研究者に転身してからも何度も壁にぶつかったそうです.
朝日中学生ウイークリーで全国の子供たちに「失敗することの大切さを知ってほしい.
失敗は恥ずかしいことではなく,成功するために必要なこと.失敗せずに成功はない.」とメッセージをおくりました.
子供だけでなく,失敗を先に考えてしまう大人である私も元気づけられるメッセージでした.

それでは,研究会のスタートです.

今回の参加者は 54 名です.



プログラム1 第1症例

司会は森下幹事,読影は田中(陽)先生が担当.

田中は病変は1ヶ所,胃体下部前壁中央から大彎よりに隆起+陥凹性病変を指摘.形は類円形.隆起の性状として,立ち上がりは山田II型,表面は平滑で粘膜模様があるとし,この隆起は浮腫であるとした.
陥凹の性状として辺縁は不整形,深い陥凹と浅い陥凹が存在する2段掘れになっているとし,浅い陥凹底には顆粒があるとした.
深達度は圧迫像にてある程度の硬さがあるとし,悪性の根拠は陥凹の辺縁不整と浅い陥凹内の顆粒とした.
総合的に肉眼形態III+IIc,深達度SMとした.

会場の意見として吉本は病変周囲のひだ集中を指摘し,そのひだの先端に融合所見が見られることより進行癌とした.

井上(啓)は陥凹の大きさに比べ隆起の幅が大きいため良性疾患を否定し,隆起の表面に胃小区模様が広がるため,この隆起は下からの盛り上がりであるとし,2型進行癌であるとした.


詳しい結果,X線写真,マクロ等は<限定ページ>をご覧下さい.


プログラム2 レポート報告

前回第2症例のレポート報告は田中陽至先生でした.
症例は表層拡大型IIc,深達度Mということで粘膜面の細かな描出が必須となるためシェーマが大変でありますが,細部まで表現されていました.

1ヶ月間お疲れ様でした.次回も楽しみにしております.




プログラム3 レクチャー 「明日から使える上部消化管撮影法」

今月のレクチャーは,吉本副会長が講義されました.

体位変換法(フルターン,ハーフターン,クォーターターン,ピッチング,シェイキング)を解説され,基準撮影法2,十二指腸からのバリウムの戻し方,撮影法のポイントでは前壁,前庭部,圧迫像の撮影を解説していただきました



詳しい内容は, 限定ページレクチャー をご覧下さい.


プログラム4 第2症例検討

司会は福本幹事,読影は長田,能瀬両先生が担当.

長田は,病変は1ヶ所.前庭部前壁小彎よりに隆起+陥凹性病変を指摘.
大きさ25×25mm.病変の形は円形,隆起の性状として,立ち上がり山田II型,陥凹の全周に隆起が存在するとした.
陥凹の性状として,陥凹は中央に深い陥凹があり,その周囲に浅い陥凹が存在し,2段掘れになっているとした.
浅い陥凹は隆起の辺縁近くまで及んでいるとした.
また,浅い陥凹の辺縁は不整形でこの所見を悪性の根拠とした.
総合的に肉眼形態2型進行癌とした.

一方,能瀬は前庭部と幽門部の境界前壁小彎よりに隆起+陥凹性病変が存在するとした.
隆起の性状として,立ち上がりは山田I型とII型の混在,高さは高く,隆起の辺縁まで粘膜欠損があるとした.
陥凹の性状は長田と同意見で,肉眼形態IIc+III+IIa,深達度SMmassiveとした.

会場の意見として,井上(啓)はIIa+IIc,SMmassive,

小川はI+III+IIc,SM,細見はMLとした.




詳しい結果,X線写真,マクロ等は<限定ページ>をご覧下さい.

(記:米谷 孝史)

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