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第286回3月度例会 活動風景  2010.3.6

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 初夏を思わせる日があるかと思えば,翌週には一転して雪の舞う日が.自然という のは本当に気まぐれですね.気温の変化に体がついて行かない感じです,会員の皆様 方は如何でしょうか,体調を崩してはおられませんか?
 自然と言えば,1月にハイチに大きな地震が起こり,その余韻も覚めやらぬ2月27日 に今度はチリに大地震が発生しました.M8.8というとてつもない規模でした.翌日は 一日中津波警報と各地の港の中継が行われており,皆様方もテレビで見られたと思い ますが,岸壁を超えた波が10分後には2m位下がるという現象が起こっていました.
日本では人的な被害が無かったのは幸いですが,チリ国内で亡くなられた人々のご冥福 と早い復興を願わずにはいられません.
 しかし地球の裏側で起きた地震による津波が日本まで届くなんて,自然の持つエネル ギーの凄さには改めて驚かされました.
 この活動風景が皆様方の元に届く頃には終了していると思いますが,第22回日本消化 器画像診断情報研究会が20日〜21日まで,千里ライフサイエンスセンターにて行われま す,当研究会の元副会長,柏木秀樹が大会長を勤め,数名の幹事も実行委員として参加 します,当研究会の症例検討会も行われる予定です,多くの参加者が集まる事を期待し たいものです.
 それでは,研究会のスタートです.
                  

今回の参加者は 60 名です.



プログラム1 第1症例

米谷幹事が司会を担当しました.
永淵会員が指名されました.胃外性病変はないが胃液が多くバランスは悪い.
病変は前庭部後壁中央にある陥凹性病変で,一部幽門前部にもかかっている.
大きさ2cm弱,ヒゲ状の飛び出しが見られ,周りに反応性の隆起があり典型的な分化 型の癌と思う.良く見るとその肛側にもいくつかのヌケ様所見があり,その間に陥凹 がある.病変は2ヶ所とします.
前庭部の病変はIIc,深達度M,分化型.
幽門前部の病変は,IIa+IIc,分化型で深達度はSMとします.
田中(幸):前庭部の病変はIIc,深達度M,分化型でよいと思うが,幽門側のものは 蠕動で陥凹が変化しており悪性ではなく,ビランや炎症性のものと考える.
結果,IIc,M,tub1,大きさ1.9×1.5cm.


X線写真,マクロ等は<限定ページ>をご覧下さい.


プログラム2 レクチャー

『今年度レクチャーの総括 テスト』


岩瀬幹事が担当しました. 今年度,4月から2月までに行われた各幹事によるレクチャーの総括を行いました.
膨大なレクチャーの資料を見るだけでも大変だったと思われます.
岩瀬幹事は各レクチャーの担当者が一番伝えたかった事と説明し,足りなかった事を簡潔にまとめられ説明されました.
解りやすい解説に,もう一度ホームページのレクチャーを見てみようと思ったのは私だけだったでしょうか.



『消化管撮影技術の展望』

久保幹事が担当しました. 集検においても消化管検査が内視鏡検査へと動きが加速している.と言う我々には少しショックな話から始まりました.
その後は,内視鏡検査にも問題点がある,精度に関してもX線とは差がない事などの説明がなされほっとした気分でした.
その説明の中で,読影医の82%が技師のコメントを求めているという項目がありました.
改めて技師は撮影だけではなく読影の力もつけなくてはと思いました.



それぞれのレクチャーについての詳しい内容は,<限定ページ>をご覧下さい.


プログラム3 第2症例検討


前田幹事が司会を担当しました.
三宅(秀),田中(幸),会員が指名されました.

立位,腹臥位充盈像のチェック.

三宅(秀):バランスはやや悪い,EGJ部の濃度が違う4番,前庭部から胃角部の大彎線が波打っており,前庭部小彎部分は病変が前庭部に存在するための変化として両部位共に2´とする.腹臥位も同様に前庭部大彎,小彎を2´でチェック.

田中(幸):胃体上部の幅ががくっと狭くなっている4番,胃角小彎を2番,前庭部大彎を2番,腹臥位も胃角と前庭部大彎を2番でチェックします.

井上(啓):胃体上部の小彎線と胃角部を3番でチェック.

全フィルム

田中(幸):胃角後壁中央からやや大彎寄りに陥凹性病変が存在,ひだ集中があり,先端部分には太まり,細まりが見られる.顆粒があるが数も少なく小さい,IIc,深達度はM,ひだが陥凹に入ってきているので分化型,小彎の方まで病変が続いてい るように見える感じもするがはっきりしない.

三宅(秀):浅い陥凹の中に深い陥凹とその横に粗大顆粒がある.病変の範囲はareaが切れている範囲で3×3cm, 集中があり空気を張っても残る,IIc+III,IIIの部分は良性と考え,組織型は分化型,tub2か,粗大顆粒部分でSMとする.

柏木:IIIの部分は悪性であり,辺縁は蚕食像ではないか,その横の隆起はインゼルではなく隆起であり,その部分でSMmassiveに入っていると思う.組織型は分化型.

井上(啓):圧迫像で隆起の立ち上がりはII型で,SMmassiveの隆起であればもっと抜けてくるため,インゼルである.

結果
未分化型のIIcで,深達度はMであった.問題は範囲であり,病変は小彎まで拡がっているか,あるいは前壁側まで入っている可能性もある.病理の切片が小彎部分までしか切っておらず結果は解らない.マクロを見ても指摘することができず,IIb様の 病変と考えられる.




詳しくは症例レポートを,X線写真,マクロ等は<限定ページ>をご覧下さい.


(福本 弘幸)

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